こんにちは、 hiro です。
2023年 3月、日本列島が沸いた 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC(以下 WBC)は、日本が前回優勝のアメリカを 3-2で勝利し、14年ぶり 3度目の優勝を果たしました!
アメリカとの決勝戦、日本が 3-2とリードした 9回のマウンドには大谷翔平選手(現ドジャース)がクローザーとして登板。2アウトランナーなしの場面でめぐってきたバッターは、アメリカの主将でロサンゼルス・エンゼルスの盟友マイク・トラウト選手(エンジェルス)_最後は鋭く曲がるスライダーで三振に仕留め優勝を飾ったシーンは「まるで漫画のようなストーリー」と日本中が歓喜の渦に包まれました!
その 2023 WBC優勝はこの監督なしでは語れません! 2012年から 2021年まで北海道日本ハムファイターズの監督を務め、その後日本代表侍ジャパンの監督に就任し、みごとWBC優勝に導いた栗山英樹監督です。
今回は、その栗山英樹監督が北海道日本ハムファイターズの監督をされていた当時 2019年に出版された書籍『栗山ノート』を紹介していきます。
この栗山ノートでは、古今東西の先人や偉人が残した言葉に基づいた栗山監督の組織づくりの概念や人生観をプロ野球のシーズンにおけるさまざまな場面とあわせながらまとめられています。
本記事が購入の参考になれば幸いです。
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栗山ノートとは
栗山ノートは、株式会社光文社さんより 2019年 10月に初版第 1刷発行された書籍です。定価は本体 1,300円+税です。
私の野球ノートは、『四書五経』などの古典や経営者の著書から抜き出した言葉で埋め尽くされています。その日起こった出来事をどのように受け止めるのかを考えると、古今東西の先人や偉人が残した言葉が浮かび上がってくるのです。もはや野球ノートというよりも、人生ノートと言ったほうがいいかもしれません。
栗山ノートより引用
冒頭でもふれましたが、この栗山ノートでは、古今東西の先人や偉人が残した言葉に基づいた栗山英樹監督の組織づくりの概念や人生観をプロ野球のシーズンにおけるさまざまな場面を交えながらまとめられています。
2023 WBCで日本代表を 14年ぶりの優勝に導き一躍脚光を浴びることとなった栗山英樹監督ですが、北海道日本ハムファイターズの監督として在任 10年間で 2度のペナントレース制覇と、そして日本一をも経験されている名将です。
その栗山英樹監督が監督として選手の心を動かし、チームをまとめ上げるために進めていったのが古今東西の古典を中心とした読書でした。読書を進めるなかで学んだ言葉を書き綴ったノートが本書籍の元になっています。
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著者 栗山英樹監督
著者は、2012年から 2021年までの 10年間北海道日本ハムファイターズの監督を務め、その後日本代表侍ジャパンの監督に就任し、みごとWBC優勝に導いた栗山英樹監督です。
ヤクルトスワローズ時代
1961年東京都出身、創価高校、東京学芸大学を経て、1984年にヤクルトスワローズにドラフト外で入団して選手としてのキャリアをスタートしました。俊足巧打の外野手で、1989年にはゴールデングラブ賞を獲得。怪我や病気が重なり 9年間の現役生活を経て引退。
ヤクルトスワローズでの現役最後のシーズンでは野村克也監督のもとでもプレーしています。野村克也監督は選手やメディアにも厳しい言葉で接することが多かったが、誠実な指導者であり、多くの選手や監督候補を育成したことでも有名ですね。
現役引退後
引退後は解説者、スポーツジャーナリストとして野球のみならずスポーツ全般の魅力を伝えると同時に、白鴎大学の教授として教鞭を執るなど多岐にわたって活躍されました。
熱闘甲子園(テレビ朝日系)や報道ステーション(テレビ朝日系)ではスポーツキャスターを務められていましたね。
北海道日本ハムファイターズ時代
2012年からは北海道日本ハムファイターズの監督として指導者に当たっています。在任 10年間で 2度のペナントレース制覇と、そして 2016年には日本シリーズ優勝を果たされました。
パ・リーグ最優秀監督賞として 2度表彰されています。
21年にア・リーグ最優秀選手(MVP)を受賞しベーブルース以来 104年ぶりとなる 2桁勝利・2桁本塁打を達成した大谷翔平選手(現ドジャース)の二刀流の生みの親としても有名ですね。
WBC日本代表監督
北海道日本ハムファイターズ退団後の 2021年からは野球日本代表監督に就任。
史上最年少での三冠王となった村上宗隆選手(ヤクルト)や 2年連続で投手部門 4冠に輝いた日本球界ナンバーワン投手山本由伸選手(現ドジャース)、史上最年少で完全試合を達成した令和の怪物佐々木朗希選手(ロッテ)など日本球界を代表する選手たちに加えて、メジャーリーガーから 21年にア・リーグ最優秀選手(MVP)を受賞しベーブルース以来 104年ぶりとなる 2桁勝利・2桁本塁打を達成した大谷翔平選手(現ドジャース)や日米通算188勝のダルビッシュ有選手(パドレス)、23年シーズンからメジャーリーグに挑戦する吉田正尚選手(レッドソックス)、初の日系人選手となるラーズ・ヌートバー選手(カージナルス)らが栗山英樹監督の下に集結し史上最強の侍ジャパンが誕生しました。
そして 2023年 3月 22日、2023 WBCで日本代表を 14年ぶりの優勝に導き日本中を歓喜の渦に包まれました!栗山英樹監督は一躍脚光を浴びることとなりましたね。
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栗山ノートの構成と感想
本書は 5つの章から構成されています。
- 泰然と
- 逆境に
- ためらわず
- 信じ抜く
- ともに
各章はいくつかの節で構成されています。
一つひとつの節は短くスキマ時間を利用して読むことができます。
「泰然と」「逆境に」「ためらわず」「信じ抜く」「ともに」の 5つのテーマごとに言葉を整理していますが、どのテーマから読んでいただいてもいいですし、ページを開いたところから読み始めていただいても構いません。読書の定型にとらわれずに、お好きなように読んでいただければ嬉しいです。
栗山ノートより引用
野球を野球の常識だけで読む解くべきでないとの考えをもつ栗山英樹監督らしく、本書籍についての読み方についても常識にとらわれずに自由に開いてほしいとの想いが記されています。
泰然と
「泰然」とは、物事について落ち着いていて、心配や不安を感じないさまを指します。困難や逆境に遭遇しても、落ち着いて対処し、ひるんだり逃げたりしない様子を表現することもあります。
自分ではなく限りなく周りの人たちの利益を最優先にすることで、何事にも動じない心が宿っていくと思います。
栗山ノートより引用
この章では、日常の様々な場面において、どんな結果になってもすべてを受け止めて、迷わず次の機会に挑んでいく覚悟を持つ様が記されています。
シーズン中のエピソードなどを交えながら栗山英樹監督の価値観や目的意識、自己表現、心の持ち方といったものが記されています。
例えば、、、
田中将大選手(現楽天)がメジャーリーグへ移籍する前年のシーズンに、東北楽天ゴールデンイーグルスのエースとしてレギュラーシーズン 24勝無敗という記録を残したシーズンで、ファイターズが 8度対戦して一度も勝てなかったエピソードです。古代中国の書物『易経』のなかから当時の栗山英樹監督の心情や思考などが記されています。
2019年 7月の夏の全国高校野球岩手県大会決勝で、当時大船渡高校のエースでプロ注目の佐々木朗希選手(ロッテ)が温存されメディアで大きく取り上げられたエピソードについても触れています。古代中国の書物の言葉のなかから「もし自分が佐々木朗希選手に声をかけるとしたら」と当時の栗山英樹監督なりの想いなどが記されています。
逆境に
逆境を待ち望む人はいないでしょう。ところが、順境ばかりではないのが人生であり、いつ逆境に襲わられるのかが分からないのも人生です。
栗山ノートより引用
この章では、逆境から学び、むしろ間違えても失敗をしても、逆境に正面から立ち向かっていくことで将来の糧となるという栗山監督の価値観や心の持ち方についてシーズン中のエピソードを交えながら記されています。
例えば、、、
2019年シーズンにプロ 2年目を迎えた清宮幸太郎選手(日本ハム)が 32打席連続無安打という不振に陥ったときのエピソードや、メジャー 1年目の 2018年シーズンに右ひじの手術を受け、19年シーズンはバッターに専念することになった大谷翔平選手(現ドジャース)のエピソードなど、著書から抜き出した言葉や偉人が残した言葉に当時の栗山英樹監督の思考を巡らせて記されています。
本書籍では、大谷翔平選手(現ドジャース)や清宮幸太郎選手(日本ハム)、吉田輝星選手(現オリックス)のエピソードがたびたび記されていることから、栗山英樹監督の期待や想いといったものが感じられます。
ためらわず
私がためらいたくないのは、「常識を疑う」ことです。
何か新しいものを生み出すには、セオリーや定石といったものにとらわれない発想が必要です。
栗山ノートより引用
この章では、野球を野球の常識だけで読み解くべきではない、という思いに辿り着いた栗山英樹監督の価値観や目的意識といったものについてシーズン中のエピソードを交えながら記されています。
例えば、、、
18年の夏の甲子園で、秋田県の金足農業高校を準優勝へ導いたエースの吉田輝星選手(現オリックス)が、大きな注目を浴びドラフト 1位でプロ入りしました。プロで実績のないルーキーの起用法として、2軍で実績を残してから 1軍で使う、というのは理に適っていますが、ここでも中国の古典的な書物『論語』から栗山英樹監督の目的意識といったものが記されています。
信じ抜く
人間は誰もが、優しい心を持っています。身近な人を大切にする心、道ばたの雑草さえ慈しむ心が、私たちのなかに確かにある。それは、神様からの授かりものです。
栗山ノートより引用
この章では、誰のためにも自分を捧げようという気持ちが広がれば、困難にぶかっても互いに助け合って乗り越えていこう、という気持ちが広がっていくものという栗山英樹監督の価値観や心の持ち方といったものについてシーズン中のエピソードを交えながら記されています。
例えば、、、
2013年に大谷翔平選手(現ドジャース)が入団し、二刀流で起用すると、猛烈な向かい風を受ける日々がやってきたときのエピソードを中国の儒学者の言葉から栗山英樹監督の価値観や目的意識といったものが記されています。
中田翔選手(現中日)との出会いや、西川遥希選手(現ヤクルト)をセカンドから外野手にコンバートしたエピソードについても記されています。
ともに
自分がやるべきことを果たさなければ、誰かを支えることはできません。何もしないで「あなたはこうするべきだよ」とアドバイスをしても、説得力を持てません。汗を流すのはまず自分からだ、と考えています。
栗山ノートより引用
この章では、周りの人たちが「やりたくないな、面倒だな」と思うことこそ、自ら率先して手をあげる「率先意識」の気持ちを持つこと、「利」ではなく「義」を大切にする栗山英樹監督の価値観や心の持ち方といったものについてシーズン中のエピソードを交えながら記されています。
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まとめ | 栗山ノート
今回は、2012年から 2021年まで北海道日本ハムファイターズの監督を務め、その後日本代表侍ジャパンの監督に就任し、みごとWBC優勝に導いた栗山英樹監督が北海道日本ハムファイターズの監督をされていた当時 2019年に出版された書籍『栗山ノート』を紹介させていただきました。
栗山英樹監督が監督として選手の心を動かし、チームをまとめ上げるために進めていったのが古今東西の古典を中心とした読書でした。読書を進めるなかで学んだ言葉を書き綴ったノートが本書籍の元になっています。
この栗山ノートでは、古今東西の先人や偉人が残した言葉に基づいた栗山監督の組織づくりの概念や人生観をプロ野球のシーズンにおけるさまざまな場面とあわせながらまとめられています。
人を育てるとともに組織づくりにおいて基礎となるような言葉が学べる一冊となっていますので、プロ野球ファンならずともぜひ一度手にとってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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