こんにちは、コーヒーソムリエの hiro です。

毎日飲むその一杯、もっと特別にしてみませんか?
「コーヒー豆の焙煎」と聞くと、多くの人が「ちょっと難しそう」「専門的すぎる」という印象を持たれることと思います。
じつは、コーヒー豆は自宅でも簡単に焙煎(ロースト)できます。しかも、焙煎したての豆で淹れるコーヒーは、市販では味わえない格別の香りと味わいが楽しめます。
そこで今回は、初心者でも気軽にできる「おうち焙煎」の始め方を解説します。
- 自宅で気軽に焙煎を楽しみたい
- おうち焙煎に必要な道具が知りたい
- 基本の焙煎ステップと注意点が知りたい
自宅でコーヒー豆の焙煎に挑戦してみたい方は、ぜひ参考にしてください。
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おうち焙煎のメリット


おうち焙煎のメリットは、自分の好みに合わせて焙煎度を調整できることや、焙煎したての新鮮なコーヒーを楽しめることです。
豆の香りや味の変化を体験することで、コーヒーへの理解が深まることでしょう。
圧倒的な鮮度と香り
焙煎したての豆は、スーパーやカフェで買う豆よりも香りが豊かで風味が鮮明です。
焙煎後の豆は時間が経つごとに劣化していきますが、自宅で焙煎すれば常に焙煎したての新鮮な豆でコーヒーが楽しめます。
また、豆を煎る音や香りの変化、色の移ろいなど、焙煎そのものが五感を使った贅沢な時間です。「自分で焙煎した豆で一杯のコーヒーを淹れる」このプロセスそのものが日常の楽しみにもなります。



香り・味・時間のすべてを自分で育てていく楽しみを、ぜひ味わってみてください。
味を自分好みに調整できる
浅煎り・中煎り・深煎りなど、焙煎度合いを自由にコントロールできるのも魅力です。
酸味が好きな人は浅煎り、苦味とコクが好きな人は深煎りにするなど、自分の好みや飲み方に合わせた焙煎が可能です。
また、生豆は品種や産地、精製方法によって風味が大きく異なります。豆の個性を自分で発見すできるのも「おうち焙煎」の魅力です。



おうち焙煎は単に「豆を焼く作業」ではなく、コーヒーをもっと深く知り、味わうための入り口です。
コストを抑えられる
生豆は焙煎済みの豆よりも価格が安く購入できるため、長期的にはコスパが良いです。
例えば、100gあたり200〜400円程度の高品質な生豆が手に入ることもあります。
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おうち焙煎に必要な道具


おうち焙煎に必要な道具は、意外とシンプルです。
基本的には「生豆(なままめ)」「加熱する器具」「冷却手段」の3つがあれば始められます。
生豆(グリーンビーンズ)
生豆(グリーンビーンズ)とは、焙煎されていないコーヒー豆のことです。
収穫後、果肉や皮を取り除き、乾燥させた状態で、淡い緑色〜黄緑色をしています。これを焙煎することで、わらしたちが普段飲んでいる「茶色いコーヒー豆」になります。
【生豆の特徴】
- 保存期間が長い(適切に保存すれば1年程度は風味が保てる)
- 焙煎によって味が大きく変化する
- 焙煎することで、香りや苦味、酸味などが引き出される
一部のコーヒー専門店や自家焙煎店では、生豆も販売していることがありますが、ネット通販を利用することで、さまざまな種類の生豆が手軽に購入できます。
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フライパン or 手網焙煎機
自宅で「フライパン」や「手網焙煎機」を使って手軽にコーヒー豆を焙煎することができます。
【フライパン or 手網焙煎機のメリット】
- 手軽に新鮮なコーヒーが飲める
- 自分好みの焙煎度に調整できる
- コストパフォーマンスが良い
- 焙煎の工程を楽しめ趣味としての満足感が高い
フライパンを使用する場合は、「鉄製」「厚底」のフライパンが焙煎に向いています。熱がしっかり伝わり、豆の焙煎に適しています。
一方、「手網焙煎機」は、焙煎初心者に人気のアイテムです。Amazonや楽天市場で、1,500〜4,000円程度で購入できます。




ガスコンロ
ガスコンロが「おうち焙煎」に向いているのは、火力が強くて調整しやすく、熱が直接豆に伝わりやすいからです。
焙煎は豆にしっかり熱を伝えて、香ばしく仕上げる必要があります。ガスコンロなら、すばやく加熱できて、焙煎中の火加減も自由に調整できるので、浅煎りから深煎りまでうまく仕上げることができます。
一方、IHコンロは熱が鍋の底だけに伝わるので、手網や焙煎器に向かないことが多く、火加減の調整も遅れがちです。そのため、焙煎のコントロールが難しく、うまくいかないこともあります。
つまり、おうち焙煎にはガスコンロの方が簡単で、風味も良く仕上がりやすいというわけです。
ざる・うちわ or ドライヤー(冷却用)
おうち焙煎には「冷却」がとても重要なので、ざる+うちわ やドライヤー(冷風)はあると必須級の道具です。
焙煎が終わったあとも、豆の中には「余熱」が残っていて、放っておくと勝手に焙煎が進んでしまいます。これによって、狙った焙煎度より深煎りになったり、風味が失われたりすることがあります。
そのため、焙煎直後にすばやく冷ますことがとても大事なのです。
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基本の焙煎ステップと注意点


ここからは、基本の焙煎ステップや焙煎のコツと注意点、おうち焙煎におすすめのコーヒー生豆を紹介していきます。
「焙煎って意外とシンプル!」「自分にもできそう!」と感じられるはずです。
コーヒーを自分の手で味をつくる楽しさを感じてみてはいかがでしょうか。
基本の焙煎ステップ
以下が、基本の焙煎ステップです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、豆の変化を楽しみながら少しずつ慣れていくのがコツです。


ハンドピックとは、手作業で欠点豆(欠陥豆)を取り除く作業のことを指します。ハンドピックの目的は、品質の劣る豆や異物を取り除いて、雑味のないクリアな味を実現することです。
【取り除く主な「欠点豆」の種類】
- 発酵豆
- 黒豆(ブラックビーン)
- 虫食い豆
- ヴェルジ(未成熟豆)
- カビ臭豆
- 石
【ハンドピックのタイミング】
- 焙煎前
-
欠点が見やすく大規模な選別に向く。
- 焙煎後
-
焙煎によって現れる焦げ・色ムラなども見て選別。



少量でも「焙煎前・後」のハンドピックを行うと、味の違いが実感できますよ。


フライパンや手網に生豆を入れ、中火のコンロの火から10~15cmほどの位置を保ちながら焙煎していきます。
豆は常に動かし続けて、ムラを防ぎましょう。
手網焙煎での焙煎時間は、火力や豆の量、気温などによって変わりますが、基本的な目安は「10〜15分程度」です。
【目安】
- 5分前後 → 黄緑色から茶色に変化
- 7〜9分 →「パチッ」と1ハゼ(浅煎り)
- 10〜13分 →2ハゼが始まり(中深煎り〜深煎り)



急激な加熱は焦げの原因になるので気をつけましょう。


ざるにあけてうちわやドライヤーでしっかり冷まします。
焙煎終了後も、豆には高温が残っているため、放っておくと“余熱”で焙煎が進み続けてしまいます。



焙煎終了後、1分以内に冷却開始!3〜5分以内に完全に冷ますのが理想的です。
焙煎直後のコーヒー豆は、保存方法によって味や香りが大きく変わるので、とても重要です。
焙煎直後1〜3日間は、豆の中から二酸化炭素が放出されています。この間は密閉しすぎると容器が膨らんだり、破裂する場合があるので注意が必要です。
- ガス抜き
-
焙煎後(24~48時間)は、軽くフタを乗せるなど密閉しないようにする。
- 密閉保存
-
ガスがある程度抜けたら、密閉容器に移して本格保存。



焙煎後、2~3日置いてガスが抜けた頃が飲み頃です。
焙煎のコツと注意点
コーヒー豆の焙煎にはいくつかのコツと注意点があります。
- 焙煎中は煙とチャフ(薄皮)が出るので、必ず換気を。
- 火加減は強すぎないように。じっくり焙煎すると風味が引き立ちます。
- 最初は失敗してもOK!試行錯誤が楽しさの一部です。
コーヒー豆の焙煎では、温度と時間のコントロールが重要です。火加減は強すぎないようにじっくり加熱し、豆のハゼ音(1ハゼ・2ハゼ)を目安に焙煎度を調整します。
焙煎中は煙が出るため換気を行い、焦がさないように豆を均一にかき混ぜることが大切です。



最初は焦がしたりムラが出たりしますが、少しずつ豆の変化や焙煎の感覚をつかむことができます。
おうち焙煎におすすめのコーヒー生豆


初心者には、クセが少なく焙煎しやすい豆がおすすめです。
- エチオピア モカ(華やかでフルーティ)
- ブラジル(ナッツのような香ばしさ)
- グアテマラ(バランスのよい酸味とコク)
今回使用させていただいたコーヒー生豆は、愛知県瀬戸市の自家焙煎コーヒー豆専門店・コーヒーサクラ
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コーヒーサクラ



高品質な生豆が200gから購入できます。「おうち焙煎」には特におすすめです。
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コーヒーを通して「ホッとするひととき」を


まとめ|おうち焙煎の始め方


今回は、初心者でも気軽にできる「おうち焙煎」の始め方を解説してきました。
【おうち焙煎に必要な道具】
- 生豆(グリーンビーンズ)
- フライパン or 手網焙煎機
- ガスコンロ
- ざる・うちわ or ドライヤー(冷却用)
- ハンドピック
- 焙煎
- 冷却
- 保存
おうち焙煎は「ちょっと面倒そう」と感じるかもしれません。でも、一度体験すると、焙煎から淹れるまでの時間そのものが、豊かなコーヒーライフの一部になります。



ぜひ、あなただけの「極上の一杯」を見つけてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。




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